コラム ドローンをはじめて飛行させるには(リモートID編)

2026.7.31

前回のコラムでは、ドローンの機体登録と登録方法について解説しました。

今回は、機体登録とともにドローンを飛行させる上で対応が必要なリモートIDについて解説していきます。

 

 

 

◆リモートIDとは

リモートIDとは、飛行中のドローンが機体情報や位置情報等の情報を周囲に電波として1秒に1回発信する仕組みのことです。この電波にはドローンの所有者や使用者の情報は含まれません。100g以上のドローンは、前回のコラムで説明した機体登録を含め、リモートIDの搭載が必須となっています。リモートIDにはドローンに内蔵されているものと外付けでの搭載が必要なものがあります。なお、条件によりリモートIDの搭載が免除される場合があります。

 

 

◆リモートIDが導入された背景

ドローンが認知され、その活用が進む一方で、無許可での飛行やドローンによる事故が数多く発生することとなっていました。

そこでこの状況を改善するために取り入れられたのがドローンの機体登録制度です。この機体登録制度は、事故原因の究明や状況把握、飛行上の安全確保等を目的に2022年6月20日から100g以上のドローンに対して義務付けられ、機体登録とリモートIDの搭載が含まれています。

 

 

◆リモートIDを搭載せずに飛行させた場合どうなるか

リモートIDの搭載は義務化されたと書きましたが、リモートIDを搭載しなかったらどうなるのでしょうか。

リモートIDの電波を発信しなかった場合や機体登録をしていない場合は、ドローンを屋外で飛行させることができません。もし飛行させた場合には、無人航空機を飛行させるための法令上の要件を満たしていないため、航空法の違反に該当し、50万円以下の罰金や1年以下の懲役となる可能性がありますので注意してください。

 

 

◆リモートID内蔵と外付けの確認方法

所有するドローンにリモートIDが内蔵されているかにつきましては、購入する販売店やメーカーに確認するのが最も確実です。なお、現在市場に出ている主要メーカー(DJI等)のドローンには、ほぼ内蔵されています。内蔵の場合は、追加費用は不要ですが、外付けの場合は、外付け機器として1~3万円程度と取付費用等の追加費用が発生しますので注意してください。

 

 

 

◆リモートID搭載の免除について

リモートIDの搭載が免除となる条件は、以下のいずれかに該当する場合になります。条件の詳細により適用できない可能性がありますので、詳細は国土交通省にご確認ください。

 

【条件①】

無人航空機の事前登録受付が開始する2021年12月20日から登録制度が施行されるまでの事前登録期間中に機体登録を行った無人航空機

※機体登録有効期限(3年)が切れ、再度機体登録を実施した場合は免除対象外(有効期限内(3年)で更新した場合は免除を継続)

 

【条件②】

あらかじめ国に届け出た特定区域の上空で行う飛行であって、無人航空機の飛行を監視するための補助者の配置、区域の範囲の明示などの必要な措置を講じた上で行う飛行

 

【条件③】

十分な強度を有する紐など(長さが30m以内のもの)により係留して行う飛行

 

◆リモートIDの設定方法について

利用者の多いDJIの機体を例として、内臓リモートIDの設定方法を紹介します。外付けリモートIDの設定方法については機体やリモートIDにより異なりますので販売店やメーカーへご相談ください。

なお、外付け機器を取り付ける場合は、ドローンのセンサーの妨げにならない位置に設置する必要がありますので、ご注意ください。

 

 

 

 <DJI Flyの場合>

①機体と送信機を接続し、DJI Flyを開き、カメラビュー画面右上の「一般設定メニュー」(…)をタップします。「安全」をタップして画面を下にスクロール   します。「無人航空機システムリモートID」をタップします。

 

②「無人航空機システムリモートID」または「UAS登録番号」という項目が表示されるため「インポート」をタップします。

 

③インポートをタップすると、国土交通省航空局にログインする画面に遷移します。接続している機体のSN(シリアルナンバー=製造番号)が自動的に表示されますので、「ログイン」をタップします。

 

④国土交通省DIPS2.0システムのログインID/PWを入力し、「同意して連携」をタップし、設定完了となります。

 

 

 <DJI Pilot 2の場合>

①機体と送信機を接続し、ホーム画面の左上の赤枠をタップします。

 

②画面左下のRIDをタップします。

 

 

③未インポートの部分をタップします。

 

 

④国土交通省航空局にログインする画面に遷移します。接続している機体のSN(シリアルナンバー=製造番号)が自動的に表示されますので、「ログイン」をタップします。

 

 

⑤国土交通省DIPS2.0システムのログインID/PWを入力し、「同意して連携」をタップし、設定完了となります。

 

 

 

◆最後に

最後に操縦者としてリモートIDについて書きます。

ドローンを操縦する人の中には機体登録やリモートIDは手間が増えただけと感じる方もいるかもしれません。しかし、ドローンを操縦する上で、不審な機体ではない証明であるとともにルールを順守して業務を実施している証明にもなります。私自身もドローンを操縦していると今まで以上に安全と信頼が重要なものであるという認識が強くなりました。

前回今回と、このコラムで紹介した機体登録やリモートID等のルールをドローン操縦者みんなが当然のこととして守っていくことが、安全な運航と社会基盤としてドローンの実装を進化させ、点検や災害対応、物流といった様々な場面での活用を広げるための第一歩になると思っています。

この機会にドローンのルールについて改めて理解を深め、よりドローンを活用していける世の中になるように頑張っていきましょう。

 

 

 

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